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VRChat用で低遅延のワイヤレスイヤホンを探しているなら、オープンイヤー型の「EarFun Clip 2」はかなりアリな選択肢かもしれません。
「もっと音質の良いヘッドホン・イヤホンあるじゃん」と思うかもしれませんが、VRChatって音質そのものよりも、遅延の少なさや長時間つけても疲れない装着感のほうが重要だと思うんです。
その中でも、僕が特に重視しているのが、喋ったときに自分の声が自分自身に自然に聞こえることです。
一般的なカナル型(耳栓型)のイヤホンだと、耳を密閉する関係上、自分の声が頭蓋骨を通して頭の中で響くオクルージョン効果(こもり感)が出やすくなるのですが、物理的に耳を開放しているオープンイヤー型ではそのようなこともなく、リアルに近い自然な会話ができます。

最近だと新世代のイヤホンとして、オーディオ界隈でもかなり注目されている「オープンイヤー型」のイヤホン。
耳の奥に入れるのではなく、耳に引っ掛けるように使うタイプなので、自分の声や周囲の音を自然に把握しやすく、VRChatのような会話中心のコンテンツとかなり噛み合っています。
特にVR睡眠や長時間雑談をする人は、カナル型とはまた違った体験ができます。
今回は、そんなオープンイヤー型イヤホンの中でも、11時間の超ロングバッテリーを誇る「EarFun Clip 2」を、Quest 3でVRChatを遊びながらレビューしていきます。
なぜ数あるオープンイヤー型イヤホンの中から「EarFun Clip 2」を選んだのか?
今、ガジェット界隈では「ながら聴き」ができるオープンイヤー型のイヤホンがちょっとしたブームになっています。有名なメーカーからも色々出ているんですが、僕が今回「EarFun Clip 2」を選んだのには理由があります。
- 低遅延の「ゲームモード」が搭載されている
ワイヤレスの弱点である遅延も、バッファ処理を抑えて約80msまで短縮することができる。 - 脳内に響く「声の反響」がない
耳を塞がないから自分の声が反響しない。現実と同じ感覚で会話ができる。 - 連続で「11時間」使用できる超ロングバッテリー
このサイズ感のワイヤレスイヤホンの中では間違いなく最長クラス。4時間ほどガッツリ遊んでそのままVR睡眠という使い方まで対応できる。 - 物理ボタンの安心感
VRヘッドセットを被っていると誤操作しがちなタッチセンサー式ではなく、確かなクリック感のある「カチッ」っとした物理ボタン式。
目玉機能のLDACをなぜ使わないのか?
このイヤホン、実はハイレゾ対応の「LDAC」という高音質コーデックに対応しているのも大きな特徴なのですが、VRChat用途で使うなら、あえて「オフ」にすることをおすすめします。
理由はシンプルに3つ。
まず、LDACをオンにするとバッテリー持ちが大きく落ちてしまうこと。
LDACは膨大なデータ量の通信を絶えず行う必要があるため、LDACを有効にするとバッテリー持続時間が約6時間前後まで短くなってしまいます。
VRChatは長時間遊ぶことが想定されるため、この差は決して無視できません。
また、そもそもVRChatのボイスチャット音声はかなり圧縮されていることが有名で、受信側だけハイレゾ級の高解像度にしても、VRChat側が対応しておらず、その恩恵は限りなくゼロに近いです。
それに加えて、LDACは通信量の安定性が低く、シーンによっては音飛びしやすくなります。
せっかくの目玉機能のLDACですが、VRChat用途に限って言えば、設定をオフにしたほうが安定性・バッテリー持ちともに快適に使えてしまう…というわけです。

LDACを使用せずとも、Windowsであれば通常の「AAC接続」でも十分綺麗に聞こえますし、VRChatではこちらのほうが実用的です。
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オープンイヤー型の進化に驚いた…!イヤホンとして十分実用的な音質に!
ここからは音質について触れていきます。
前提として、オープンイヤー型の音質はカナル型に比べて物足りないと感じる方が多いです。
カナル型は物理的に耳の穴を塞いで音を密封することができるため、低音の迫力や音の解像感を出しやすい特徴があります。
一方で、オープンイヤー型は耳を塞がず、耳の外側から音を届ける構造になっているため、よくも悪くも環境音を拾いやすく、音が拡散されやすい。特に低音が足りていないと感じやすい傾向があります。
一昔前のオープンイヤー型だと、「音がスカスカ」「シャカシャカして軽い」と言われることも多かったです。
ただ、最近のモデルはかなり進化している印象で、ドライバー性能や低音補正技術が上がったことで、従来のオープンイヤー型とは思えないくらい自然でしっかりした音を鳴らせるようになりました。
「EarFun Clip 2」も例外ではなく、特に音の解像感がカナル型にも引けを取らないレベルまで進化しており、音楽をじっくりと聞くのにも十分実用できるイヤホンに仕上がっています。
実際に音楽を聴いてみたレポートをまとめてみました。

一昔前の「とりあえず音が鳴るだけ」というレベルを完全に脱却していて、普通に音楽鑑賞用としても十分おすすめできる仕上がりになっていました!
VR時の音の傾向としては、Quest 3の内蔵スピーカーをそのまま強化したのに近い感覚で、特に中音域が厚く、フレンドの声がかなり聴きやすいです。
逆に、高音の繊細さや空気感のような部分は、やはりヘッドホンやカナル型のほうが有利といった印象ですが、VRChat自体そこまで高音質なコンテンツを楽しむ場ではないので、長時間らくに会話できるという方向性ではかなり相性が良いと思いました。
遅延について
遅延についても詳しく見ていきます。
まず、Quest 3に「EarFun Clip 2」を直接ペアリングして繋いだのですが、僕の環境では遅延が約400ms近くありました。
この状態でVRChatをまともにプレイすることはほぼ不可能なので、Quest 3本体に直接ペアリングして使うのはかなり厳しい感じです。(Quest版の「YouTube VR」は遅延対策がされているためか、音ズレはほぼ感じなかった。)

Quest 3にペアリングするのは、遅延が相当大きくなってしまうため、オススメできません…。
次に、「Virtual Desktop」や「Air Link」でPC接続した場合。
こちらは、PC側のBluetoothに接続して使うようになるのですが、この場合では遅延は約200ms程度に収まっていました。(TP-Link UB500を使用、AAC接続)
更に、「EarFun Clip 2」には「ゲームモード」という、バッファ処理を最小限にして遅延を少なくするモードが搭載されていますので、そちらをオンにすることで約80msまで短縮できました。(ただし、通信の安定性は下がります。)
といっても、具体的にどのくらいの差があるのか分かりにくいと思いますので、ボタンを押すとそれぞれ遅延後に音が鳴るツールを用意しました。
有線イヤホンなどの遅延がない環境で押してみてください。
※80msの地点で音が鳴ります
ちなみに、80msは、Bluetoothイヤホンの中では十分低遅延な部類に入ります。
しかし、それでもVRChatプレイ時では、人の声が聞こえてその方向へ振り向いたとき、ほんの少しですが音が遅れて付いてくるような感覚があります。
フレンドとダラダラ喋るくらいなら特に問題ないと思いますが、ゲームワールドで激しく遊ぶ方や遅延に敏感な方だと、たとえ80ms程度の遅延でも気になる方はいると思います。(僕は30分くらいで慣れました。)
さらに低遅延のワイヤレスイヤホンが欲しい方は、遅延が20~30ms前後の2.4GHzドングル対応のオープンイヤー型イヤホンも販売されていますので、そちらを選ぶのもありだと思います。(クリップ型ではなく、フック型が主流ですが)
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「EarFun Clip 2」のその他の特徴


ここからは、本体および特徴的な部分をざっくり書いていきます。
本体はかなりコンパクトで、ケースも小さめ。
持ち運びやすく、ポケットに入れてもそこまでかさばりません。
このコンパクトさながら、バッテリー持ちはイヤホン単体で約11時間。ケース込みで最大40時間ほど使うことができるのは非常に優秀だと思います。
本体のボタンについても、先程お伝えしたとおりタッチセンサーではなく物理ボタン式なところもGoodポイント。
VR中だとどの位置を触っているのか分かりにくいのが難点でしたが、物理ボタン式だとちゃんと「押した感覚」があるので扱いやすいです。
装着感もかなり軽めでクリップ型の中ではズレにくく、違和感も少なめ。
重量も片耳約5.5gしかないので、付けている感覚があまりなく、違和感が少ないというのは大きな魅力です。
VR睡眠時には使えるのか?

一言で言えば、「仰向けは余裕、横向きで寝る場合は少し工夫が必要かも」という感じでした。
特に横寝したときは、枕とイヤホンが干渉して耳が痛くなることがあります。
ただ、クリップ型の便利な点は気軽に付け外しができることなので、横になる側のイヤホンだけ思い切って外してしまう…という使い方ができるのは地味に便利でした。(横寝のときは片側だけでも没入感自体にそこまで大きな変化はありませんでした。)
それに、外した側をそのまま充電ケースに入れておけば、寝ている間に少し回復させることもできますからね。
実際問題、いくら11時間バッテリーとはいえ、VRChatで長時間遊んだあとそのままVR睡眠まで突入すると、さすがに朝までは持たないこともあります。
その点、片側だけでも充電しておけると、起きたあともそのまま接続を維持したまま使えるので、完全に音が途切れる瞬間がないんですよね。
完全に『VR睡眠特化』という感じではありませんが、「朝までボイスチャットを繋いだまま過ごしたい」みたいな用途には、かなり相性がいいイヤホンだと思いました。
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マルチポイントの使い勝手は少しクセあり
「EarFun Clip 2」は、LDAC以外で接続した場合に限り、マルチポイント接続に対応しています。
スマホとPCを同時にペアリングして接続できるので、最初は「VRChatを遊びながらスマホ通知も自然に拾えそう!」と思っていたのですが、実際に使ってみると少しクセがありました。
まず、接続先の切り替えにやや時間が掛かります。
さらに、片方のデバイスで音が再生されている間は、もう片方の音を同時に鳴らすことはできません。
そのため、『PCでVRChatをやりながら、スマホの通知も同時に確認する!』みたいな使い方がしたかったのですが、リアルタイムで自然に混ざる感じではなかったですね。
とはいえ、この価格帯でマルチポイント対応というだけでも十分便利ですし、普段使いでは普通にありがたい機能だと思います。

あくまでも僕の環境では…という感じなので、もしかしたら同時に音を鳴らす方法もあるかもしれません。
まとめ
これまで実際に「EarFun Clip 2」を使ってみての総評としては、高音質を極めるタイプのイヤホンではありませんが、ボイスチャットが自然にできて長時間使っても疲れない、快適にVRChatで過ごすという目的においては、かなり完成度の高いイヤホンだと思います。
このあたりを重視する人には、かなり相性が良いと思います。
長時間VRを遊んでそのままVR睡眠をしても、朝起きて「おはよう」を言えるくらいの余力を残しておける。そういった当たり前のことが実現できることが、この「EarFun Clip 2」を選ぶ一番の理由なのかもしれませんね!








































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