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世界で一番売れているVRヘッドセットこと「Quest 2」をパソコンに繋いでPCVRとして使用できる「Oculus Link」!
今回は実際にOculus Linkを使うための設定から、接続に使用できるお勧めのケーブルなどを詳しくご紹介したいと思います!
動作スペック
Oculus Linkを使用するためには、Intel i5-4590 / AMD Ryzen 5 1500X 以上を搭載したPCが必要となります。詳細はOculus公式サポートページに記載されていますが、GPUに関してはGTX1060以上であれば殆どのグラボで動作するようです。
SteamVRでいうところの「VR Ready」に相当するスペックになりますので、通常のPCVRが動く程度のPCスペックがあれば特に問題ありません。
インストール方法
さて、ここからは実際にOculus Linkを使用方法を順を追ってご紹介します。
まずは、Oculus公式サイトから専用のソフトウェアをダウンロードします。

Air LinkとLinkケーブルから「QUEST2 PCアプリをダウンロード」を選び、OculusSetup.exeを実行しましょう。データ容量は8GB近い大容量ファイルなのでストレージに余裕を持たせておく必要があります。

インストール中に使用するヘッドセットを選択できます。今回は”Quest 2”を使用するので「Quest2」を選択します。

Linkケーブル(有線)で繋ぐのか、AirLink(ワイヤレス)で繋ぐのか接続方法を選択する画面になりますので「Linkケーブル」を選びます。

画面が切り替わったらUSB3.0ケーブルを使ってPCと接続します。推奨されるケーブルやお勧めのケーブルについては次の項目で紹介します。

無事に接続が完了すると緑の☑マークが表示されますので、次へを選びます。

無事に接続が完了するとこちらの画面が表示されますので、あとはヘッドセットを被って引き続き設定をしていきます。

Quest 2のメニューから「Oculus Link」を選択します。すると画面が切り替わってPC側のOculusソフトが立ち上がります。

この画面まで行けば設定終了です。あとはPC側にSteamVRがインストールされていればそちらを立ち上げてPCのVRソフトを遊ぶことが可能です。この画面からPCのデスクトップを操作することもできます。
Oculus Linkに使用できるケーブル
Oculus Linkを使ったパソコンとの接続にはUSB3.0のケーブルが必要になります。USB2.0でも繋がることは繋がりますが、転送速度が追いつかずにブロックノイズ発生したり画質がかなり落ちるばかりか、途中で接続が切れたりと不具合の原因になりますので極力USB3.0のケーブルを用意するのが望ましいです!
なお、Oculus公式としては自社が販売している5メートルのOculus Link専用のUSB3.2 Gen1対応の光ファイバーケーブルが推奨されていますが、条件さえ満たしていればサードパーティ製のUSBケーブルでも使用することが出来ます。
ちなみに、サードパーティ製のケーブルに関しても公式からアナウンスされており「Anker製PowerLine USB-A to Cケーブル」が推奨されているようです。
こちらはケーブルは長さを0.9m,1.8m,3.0mと3種類から選択できますが、実際に使ってみた感じ立って遊ぶなら3mでも短いかもしれません。着座状態であれば1.8mでも問題ないですが、個人的には3.0mが最低ライン。欲を言えば5mは欲しいですね。
推奨ケーブルではありませんが、Oculus Link対応ケーブルとして他社から5mのものも数多く登場していますので、僕個人としてはそちらのケーブルをお勧めします。

現在僕が使用している「Oculus Link」のケーブルです。長さは5mあってプラグへの負担が少ないL字型を採用しているので、激しい動作をしてもプラグを痛める心配がほぼありません。Ankerのケーブルが上手く繋がらない方にもオススメです。


ちなみに、Oculus Linkを使う際には「Air Link」の設定をOFFにしておかないと上手く繋がらないので注意してくださいね!
PCVR専用のヘッドセットと遜色ない綺麗な画質

実際にOculus Linkを使った感想としては、何よりも画質の鮮明さに驚かされましたね…!
コントローラーやHMDの追従性や遅延もほぼ感じられませんし、普通にこれがPC専用のVRヘッドセットだと言われても気付かないレベルの完成度の高さに脱帽しました。
厳密に比べれば若干ボケている部分も無くはないですが、それでも見比べなければ分からないくらいなので実用上困ることは無いと思います。
PC内の音声は出力できる?マイクはどうなる?

サウンド類に関してはそのままQuest 2のヘッドセットのスピーカーとマイクを使用できますが、アプリ画面もしくはVR内で「Windows出力」か「Quest出力」かを選ぶことも出来ます。
Windowsの環境がそのまま使えちゃうので、オーディオインターフェースなどの機材があるなら本格的なコンデンサーマイクや配信機材も使えるのは嬉しいですね!
Quest内蔵のイヤホン端子については繋げば音は出力されますが、ヘッドセットのマイクは使用することができませんでした。(マイク端子に対応してない?)
その他の「Oculus Link」で使用できるケーブルを検証してみた
Oculus公式ブログによれば「Oculus Linkに使用するケーブルはUSB3.0の高速転送が可能でなければならない」とUSB3.0という曖昧な定義となっているため、実際にどのケーブルが使用できるのか不鮮明でした。
そこで、他社から販売されている様々なUSBケーブルを実際にOculus Linkで使用できるのかを検証してみたので記載しておきます。
Quest付属のUSB-Cケーブル
まずはOculusQuest2に付属されている純正ケーブル。
このケーブルはUSB2.0ですが、公式でも警告は出るけど一応使用できると明言されているケーブルです。

結果「USB2.0で使用はできるけどお勧めはしない」といった感じです。
転送速度が遅いUSB2.0ではPCに繋いだ際に映像が乱れたりブロックノイズが乗ったりする為、できるだけUSB3.0を使用するほうが良さそうですね。
あとはケーブル自体の長さが1mと短いため、実用性があるのかと言われるとかなり微妙です。
充電用に販売されているUSB-Cケーブル

こちらも使用自体はできますが、USB2.0なので安定した通信は期待できない結果に。
ただ、ケーブルは細く取り回しはしやすいので別に多少の通信劣化は気にしないという方は使ってみるのもいいと思います。USB3.0のケーブルは基本的にやや太めですからね。
PD対応 Anker PowerLine II USB-C & USB-C

こちらはAnkerのUSB-Cタイプのケーブル。
USB2.0なので警告が表示されつつも一応問題なく使えますが、どうしてもUSB-Cじゃないとダメという場合でもない限りはこれを買う必要性はないと思います。
USB3.1 Gen2対応のUSB-Cケーブル

こちらのケーブルはUSB3.1 Gen2に対応しており「Oculus Link」でも問題なく使用できます。
ただし、ケーブルの長さが50cmとダックスフンドの足の如く短いので実用性は0に等しいです…。
Rampow 2m USB Type C ケーブル

こちらのケーブルもUSB3.0に対応しているので推奨されたケーブルとして認識されます。
ケーブルの長さが2mなので立って使うには厳しいですが、着座状態であれば十分実用の範囲ですね。
基本的にはUSB3.0であれば「Oculus Link」は動く!
もうお気付きかと思いますが、基本的にUSB3.0に対応しているものであればUSB-C,USB-Aに関わらず使用することが出来るようなので、あとはケーブルの長さと端子の形状、ケーブルの素材や硬さなどで選んでしまっても大丈夫そうですね。
最悪USB2.0でも動きはしますが、画質や安定性が犠牲になるので用意できるなら絶対にUSB3.0で繋いだほうがいいです。
なお、先日ケーブルの長さが足りないからと言って延長コードを使用すると、通信ノイズが入り接続が途中で切れたりするので基本的にはNGです…。
あとは、PC側のUSBポートも急速充電に対応したポートを使用しないと、Quest 2使用中にバッテリー残量が少しずつ減っていくみたいです。僕がプレイした限りでは4時間で16%しか減っていなかったので、かなりの長時間VRを使用する方でもなければ特に問題はないでしょう。
これから「Oculus Link」を使用する方は、その辺りもぜひ一度確認してみてください。
「AirLink」というPCとワイヤレスで繋ぐ方法もあります。
詳しくは下記の記事で紹介していますので、気になる方は合わせてご覧ください。